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June 06, 2009

Revolution Per Minute ( r.p.m. )

 
  J45002
                          【 Pentax KX / Tmax 400 】


 例えば Robert Johnson の "Kind Hearted Woman Blues" を聴きながらギターを弾いてみる。
 あきらかなチューニングの違いに戸惑い、策を練る。
 なんと中途半端な「B♭」と「B」の中間あたりのKeyである・・・フツーじゃない。
 カポをしても、微妙に違う音程を合わせるためペグを捻ることになる。
 ギターをかじった人なら分かると思うが、いや、バリっと齧ってどーすんのヨ? そうじゃなくて、ちょっと弾ける人なら理解できると思うが、1フレット・カポって、通常考えられないポジション。 では2・カポで? いやぁ、そうするとスライドがね、演りづらいんだな。 ね?12フレットあたりって良く使うじゃない?
 う~む、古いSP音源の曲はピッチが不安定なのであった。 そんで、Robert Johnsonさんの場合、曲の半分以上がこんな感じで困ってしまう。
 たぶん、実際はもっと低いKeyだったように思う。 つまり「B♭」ではなくて、「A」でしょ、ホントは。
 で、どうしてたか? ってぇと・・・。

 まず音源をMTR(テープ)に落とす。 ピッチ・コントロールを使い回転を下げて音程を合わせる。 これだけ。
 このピッチコントロール機能は殆どのMTR(テープ)に装備されてるもので、上下一音分くらいの補正ができるので重宝する。
 そ、コチラがRobertさんに合わせるんじゃなくて、彼のほうからコッチに合わせてもらうってぇワケだ。
 しかし、問題もある。 
 音程が下がるってことはテンポも落ちる、というアナログの法則(笑)。
 まぁ半音ぐらいだと激しい変化は無いものの、やっぱりボーカルは間延びして、声も太くなった感じがする。
 が、これも「慣れ」というか、聴けば聴くほど違和感は消えていくのだ。 いやむしろこの方が自然に聴こえてくる・・・?
 んでまぁ "Come on in my kitchen" をみると・・・約半音・・・高い。 と思う。
 実際、Keyを「A」にしたものはギターの音も自然な響きに聴こえる。 ギター弾きならわかるハズだが、このチューニングがレギュラーではないもの、ってのは無意識にも違和感を覚えるものなのだ。
 とくに中途半端な状態であればなお更である。 まず直感的に『変!』と感じるものだ。 それに残響感も不自然だ。
 「A」に下げたものが違和感無く聴けるといのもオカシなもんだが。 いや、やっぱこれが実際に録音したトキの音程だと思う。
 声は若干低くなるが、そのぶん迫力が増したような感じだし。 特にこの曲は中間部に「語り」の部分があるんだが・・・これがまたリアルに聴こえてこるんだよなぁ。

 現代とは違い、決まったスタジオなどで録音も出来なかったブルースマンたちの「音」。 大体がフィールド・レコーディングだったり、どっかのホテルの一室で行われていたようだ。
 特に戦前のレコーディングでは電圧など安定しない場所での作業も影響して、カッティング・マシンの回転がズレてしまったのかもしれない。 そして、それに気付かずマスター・ディスクが作られてしまった・・・と。
 または意図的に回転数を上げたものを市場に発表したのか?
 有名な話だが、後年チャック・ベリーのリリースしたレコードたちは意図的に回転数を上げ、売り出したそうだ。 そのスピード感の増した音楽は「Rock'n Roll」の象徴として世界に広がっていった。
 人間の感覚とは意外にスルドイもので、自然界に無いものには無意識に防衛本能が働き反応してしまうようだ。 この自然界にない不自然なピッチ感を、現代人より敏感なアナログな感覚をもった当時の人々がナニかの違和感を得る。それが不安感=スリル=新鮮、などの感覚を感じさせたのかも知れない。
 あ、ハナシがそれた・・・。
 とにかく、意図したか、しなかったかはナゾだが、ソレはその状態で発表された。

 しかし、これだけリマスターとか出されているのに、なぜピッチ補正とかしないんだろう?
 あまりにも一般的になりすぎてしまったからだろうか?
 あ、どーでも良い?
 まぁ、そんなもんか・・・・。


 

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Comments

RJマニアが確かピッチ調整して
カバーした音源が探せばあるはずです(^^♪

Posted by: 焚火音楽亭 | June 06, 2009 at 12:05

この話って、色々と掘り下げて考えられますよね。
一つは、昔のスタジオ録音したギタリストは、どうやってチューニングしていたか、という点。
今風に、チューニングマシーンは無い時代だから、やはり音叉? でなければ、スタジオのオルガンなど…。 でも、ロバジョンが録音した場所にオルガンは無かった。一番、妥当に思われるのが、自分の耳を頼ってチューニングしたのかも、というところかな。

それと、僕が昔から考えてるのは、録音時のレコードのカッティングという点。硬いワックスのボードを針でガリガリ削る訳だから、針圧は蓄音機よりも重いはず。だから、自然と少し回転数が落ちる、はず…。
今度、その盤をコピーして、作り上げたレコード盤を普通の針圧で再生すると、回転数は普通なわけだから、少し高めのピッチに聞こえるのでは???

あくまでも、推論ですけど、そんなことを考えましたよ。

オギ

Posted by: おぎてつ | June 06, 2009 at 12:13

う~む。このあたりは難しい問題ですね。
ブラインド・ブレイク狂の人による
「これが本当の回転数だ!」という記事を読んだ
事もあるのですが(やたら難しい数式が出てきます)、あくまでもそれは、当時のブルースマン達が完璧なチューニングの下で演奏していたというのが前提の話でして・・・。オギさんの仰るように、めいめいが、ある意味エエ加減?なチューニングで演ってたとなると結論そのものが崩れてしまいますね。ギターよりも比較的音程が安定してるピアノ演奏から考察する方がベターではないでせうかね?
「あれこれ推測するのは面白いけど、最終的には聴く側の判断ですわ。絶対ということは絶対に無い。」とガロート珈琲のpei氏も言うてはりました。scissors

Posted by: バビロン | June 06, 2009 at 14:06


 昔々
  Robert Johnsonは
  ホンマにL-1やらKalamazooで弾いてたんか
 ゆうことが
 あちゃこちゃで云われてましたよね
  リゾネーターの音やで
  あのスライド音は
 ゆうてね
 
 スライド音自体がそう聴こえるのは
 やっぱ回転数の問題なんでしょうかね

 今度
 古いレコードプレーヤーの
  F - S
 で回転速度イジくって
 聴いてみようと思います

Posted by: がちゃこ | June 06, 2009 at 20:56

◆焚火さん
あらら、そんな音源があるんですか。
やっぱ考えることは同じなんですね~(笑)
だからどうした? って
言われればそれまでなんですけどね、、あはは。


◆おぎてつさん
補足しますと
ディスコグラフィによると、同日録音のものでも
ピッチが高い曲と普通のKeyの曲が混在しております。
この点から録音時の機器不具合という疑念は薄れると・・・。
ま、このデータが正確であれば、という上の話しですが(笑)
また、ある程度正確な音高での音源もあるので、
音叉等の使用があったとものと思われます。
さぁ、ナゾは深まるばかりです(笑)


◆バビロンさん
お~っ、ブレイクさんも・・・(笑)

いやほんと、
聴く側がどう聴くか? って事ですよね。

そんな事よりも
もっと大きな、音楽にとって大事なモノが
いっぱい詰まってるんですから。
ソコを感じ取る事か出来なければ何の意味もありません。

ま、ギター弾きの独り言、、てぇ事で・・・あはは。


◆がちゃこさん
あ~、やっぱしそうか・・・。
どうも普通のアコースティック・ギターには聞こえない箇所もあるんですよねぇ。
で、ですね
回転がゆっくりになると
さらにソノ音が聴こえてきちゃったりするんです。
ま、
そう思って聴けば、なんでもそう聴こえちゃうのかもしれないですけど・・。
「思い込み」って、コワいですからね~。

まさかこんな問題になろうとは
本人も想像できなかったでしょうね~、(笑)

Posted by: ken-G | June 07, 2009 at 13:34

 自分の声域にあわせて
 好きなようにチューニングしてたんやで

とゆうハナシを聞いたことあります
だれに?て
わすれましたがな
それに
ロバートジョンソンはたしか
音叉は持ってへんかったなぁ
いつも
ケースからギター引っ張り出したら
ウヰスキで喉うがいして
鼻歌みたいに
「んーーー」
とかゆうて
チューニングしてましたわ
いや
見たわけやないですけど

Posted by: さーさーきんぐ | June 11, 2009 at 12:56

◆さーさーきんぐっさん
わはは~
これが一番"らしい"っすよねぇ!

「んーーー」
うん、チューナーや音叉は使わないで
これで行きましょう。
みんなが集まったときでも

「んじゃ、今日はボクの"んーーー"でやりますから、
みんさん合わせて下さい」
ではいきます。
『んーーー』
はい、合いましたか?
ちょっと『んーーー♭』してますね。
とか?

自由な楽器だな~。
まぁこれがギターの面白さのひとつでもあるんですよね!

Posted by: ken-G | June 13, 2009 at 02:23

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