Elmore's Guitar
The Classic Early Recordings 1951 - 1956
そー言やぁ、エルモア・ジェイムスのコンプリートCDが出るって、誰か言ってたな・・・。
あ、もう発売されてたっ。
うん、コンプリートじゃなくて "The Classic Early Recordings 1951 - 1956" なんだな。 あ、そう、以前でてた三枚組みと同じ内容?
てぇわけで、絶版になっていたCDの再版らしい。 ま、輸入盤だったら手に入ったと思うけどね、日本語ライナーノーツ付きなんで欲しい人も多かったんでしょう。 これは良いことです!
でも、持ってるんだよなぁ、コレ。 ちょっと変わったのも期待してたんだけどね、無理だよな、あはは。 もう新発見テイクなんて出てこないだろうしな~。 彼の映像もまったく無いらしいし・・・み、観たいっ!けどね。
でもって、久しぶりに聴いてみました、これ。
う~ん、さすがに三枚続けて聴くのは、、、ツライかも!(笑)
いや、彼のパフォーマンスはどの時代のものでも大好きなんだけどね。 うん、誰が何と言おうと彼はすヴぁらしいヴォーカリストであり、ギタリストなのである。
でもね、同一曲の別テイクなんかを、ただ並べられたら、、、ちと、、、疲れる、、、かも。
で、いつも思うのだが、ジャケット写真などでお馴染みの彼のアノ、ギター! これがくせ者なんだな~、ねぇ!
レコードに収められたあのサウンドは本当にあのギターのオトなんだろうか? という疑問が毎度々々アタマをよぎるのだ。
トランペット・レーベルに吹き込まれた一番最初の音源は、ちょっとソレっぽい感じがしないでもない。 が、それ以外の全ての音源はアコースティックっぽさが感じられないんだよなぁ・・・。
あ、悪い意味では無いですよ、そういう音がしねぇなってだけです。
ま、亡くなるちょっと前のセッションでは「ギブソンを使ってた」なんてぇハナシもある事はあるが・・・・。
問題のギターは1930年代から販売をしている「 Kay 」というメーカーのアコースティック・ギター。 ドレッドノート・タイプのモデルだ。
ちなみに、『ドレッドノート』というのは、当時最大級戦艦だった 米ネイビーの ロイヤル・ネイビー(RN)英国海軍の『戦艦ドレッドノート』から名前を拝借して、マーティン社が大型モデル用に使い始めたものらしい。 D シリーズですね。(oidon59さんより誤記の指摘があり訂正致しました。ありがとうございました)
で、エルモアの『Kay』に戻ろう。
ご存知のように、彼のアコースティック・ギターにはピックアップが付いている。 一番目に付くのが「デュアルモンド社製」のシングル・コイル・ピックアップが付いた時期の写真。 そう、白いホビンがサウンドホールに付いてるヤツ。
また違うセッションでは、なんとサウンドホール内に5個?!のピックアップがずらりと並んでいる写真も確認できる。 この仕様には、ちゃんとセレクター・スイッチまでも付いている! う~ん、いったいどんな音がしたんだろ? スンゴイ音がしたんだろうなぁ・・・ナマで聴きたかったぁ!
さらに違うショットでは、この5連が3連ピックアップになり、ブリッジ寄りのトップにもう一個違うタイプのピックアップを取り付けているのも確認できるのだ。
たぶん、ギターいぢりが大好きな相当の好きモン、だったに違いないのだ。
というのも、彼は一時期知人のラジオショップで働いていたらしく、電気に関する知識がかなりあったと思われ、彼自身で色々な改造をしていた、と、クラークスデイルの駐在さんの証言もある。 か?
よくみると、明らかに電気屋のパーツって感じのセレクター・ボタンだしな~、あはは。
かなり試行錯誤しながら、あのサウンドを作り上げていったんだろうなぁ。
そしてもうひとつ。
ブリッジだ、、、こりゃ。
オリジナルはボディに貫通して弦とめるピンタイプのブリッジなのだが、彼のギターは、いわゆるブランコ・テールピース仕様になっているのだ。 これはサウンドに影響ありますよ、かなり。
弦のテンションがだいぶ違ってくるはずである。 が、まぁあまり気にしないのかな・・・あはは。
よく見ると3弦のピンが抜けたままになってるのが分かる。 もしかしたら、この穴が割れて弦が留められなくなったんで、よっしゃ、しょーがない。これでも付けとこかぁ・・・・って、たぶんこれぐらいの、いい加減な改造だったのではないか?
あはは~、問題ねぇ! イイ音するやんけ~、うひゃひゃ~! ってね。
結果、独特のワイルドなサウンドが得られた・・・かな?
ま、人と同じこと演ってたんじゃダメなんですよ、ね~。
※参考: Dreadnought
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Comments
僕ちんはよく、もしブルースマンが現代に生まれて、キチンと教育を受けて、ブルースなんぞを歌ってなかったらどんな職業に就くだろうかと、考えたりするのですが、エルモアは何処かの小さな大学の先生でもしてそうだと思うのです。
でも、何を教えてるか?
この記事で分りました、電気関係ですかね。
あのダミ声で講義するのでしょう。
おぎ
Posted by: ogitetsu | November 06, 2007 21:37
■ogitetsuさん
あはは、たしかに風貌は先生っぽいすよね!
うん、物理か化学の教授?
そぢて女子高生に手を出してワイドショーを賑わせるのです、きっと。
「アノ教授が・・信じられな~い!」
とか
「普段は真面目なんですがね~」
とか
「いや、実は酒癖が悪いんだよ、いつも酒ビンのくび持ってるだろ、な。」
などと生徒や町の人々のインタビューに、彼の実像が暴かれて行くのである!
彼の裏のカオは・・・酒場で歌うブルースマンだった!!
あっれ~?
結局ブルースマンなんだな、彼。 あはは。
Posted by: ken-sann | November 07, 2007 01:18
戦艦ドレッドノートは、ロイヤル・ネイビー(RN)英国海軍の所属でございます。
http://ww1.m78.com/topix/dreadnought.html
「超弩級(超ド級)」という言葉は、「戦艦ドレッドノートよりでかい(すごい)」という意味が元だそうで。
ところで、このCDは同一曲の別テイク大会ですか?
ロバジョンのコンプリートとおんなじようなモンですかい?
Posted by: oidon59 | November 07, 2007 01:40
■oidon59さん
ご指摘ありがとうございます。
軍法会議の上、さっそく訂正いたしました。
さっすが軍事評論家?!
あ、
このCDですね、
おんなじようであり、同じでない。
似たようなものでしょうか?
ゐ?
同じこと?
ま、
ま、そーいう事で・・・。 あはは。
Posted by: ken-sann | November 07, 2007 01:51